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2020年, インスタレーション(デジタルHD ビデオ、サウンド、紙にペン、ミラーフィルム他)

2020 年の東京五輪を“盛り上げる” ための架空のプロパガンダ美術によって構成されるグループ展「2020 年の栄光」にて展示。

聖火を模した煙の出るトーチを持った男が街を勝手に走る映像と、聖火ランナーが走る予定だった地点を線で結んだドローイングを制作した。スピーカーからは、映画「炎のランナー」(1981 年)のテーマ曲が溜息混じりのやる気のない鼻歌となって時折流れてくる。台所の空間に紛れ込むように、トーチやモニタなどを配置し、日常の風景の中にオリンピックの片鱗を落とし込もうと試みた。

聖火リレーが福島からスタートしたことは、復興をアピールするための政府のプロパガンダでしかなかったが、国にとって都合の悪い真実はメディアに映っていないことが多い。人々は一体どういう気持ちで、その無意味な燈火を画面越しに見ていたのだろうか。

グループ展「2020年の栄光」(2020年)展示風景(会場:YUMI ADACHI CONTEMPORARY、撮影:間庭裕基)

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